【第49課】「khiến」の用法

ベトナム語で会話する際に、「khiến」の単語はよく耳にしますが、会話の背景や語順によってそれぞれの意味が表れます。本課には、その3つの用法をご紹介します。

【構文】

主語(名詞又は完成文)  +  khiến  +  目的語  +  述語 

1. 「~させる」「~を引き起こす」
【解説】誰かに何かをさせたり、特定の結果や状況を引き起こすという意味です。

例文:

①Câu chuyện này khiến tôi buồn.
   この話は私を悲しくさせます。

②Mưa lớn khiến giao thông bị tắc nghẽn.
 大雨が交通渋滞を引き起こしました。

2. 「命じる」「指示する」
【解説】目上の人や上司が誰かに命令や指示を出す場合に使います。

例文:

③Anh ấy khiến tôi làm việc này.
  彼は私にこの仕事をやらせました。

④Cô giáo khiến học sinh trả lời câu hỏi.
  先生は生徒に質問に答えさせました。

3. 「~のせいで」
【解説】間接的な原因を表す場合にも使われます。

例文:

⑤Tai nạn khiến cô ấy không thể đi làm.
  事故のせいで彼女は仕事に行けませんでした。

⑥Sự việc này khiến tôi suy nghĩ rất nhiều.
  この出来事のせいで私はたくさん考えました。

👉ニュアンスのポイント

khiếnは状況や人に対して何らかの影響や変化を与える際に使われることが多いです。
文脈に応じて「使役」「原因」「結果」など、異なる意味で解釈できます。
分かりやすくするために、簡単な会話例を挙げます:

A: Sao hôm nay trông cậu buồn vậy?
(どうして今日、悲しそうなの?)
B: Một chuyện nhỏ khiến mình suy nghĩ thôi.
(ちょっとしたことが気になってさ。)