第70課

【第71課】選択・妥協を表す構文(thà ~ còn hơn)

第72課

ベトナム語で「〜するくらいなら、むしろ〜するほうがましだ」という、究極の選択や妥協を表したいとき、皆さんはどのような表現を使いますか?本課では、強い意志や決意を伝える「thà ~ còn hơn」の構文について、基本的な使い方から会話で役立つポイントまで詳しく解説します。

構文:

Thà + [A:好ましくないこと] + còn hơn + [B:さらに避けたいこと]

この構文は、AとBの2つの好ましくない選択肢を比較し、「Bをするくらいなら、まだ(苦痛であっても)Aを選ぶほうがいい」という話し手の強い妥協や選択の意志を強調します。基本的には文頭に「Thà」を置きます。

用法①:強い意志・決意(〜するより、むしろ〜する)

例文:

Thà tôi đi bộ còn hơn đi xe buýt đông đúc này.
→ この混んでいるバスに乗るくらいなら、歩いたほうがましです。

② Cô ấy thà ở một mình còn hơn lấy một người không yêu.
→ 彼女は愛していない人と結婚するくらいなら、むしろ一人でいるほうがいいと思っています。

Thà nói thật bị mắng còn hơn là nói dối.
→ 嘘をつくよりは、本当のことを言って叱られるほうがましです。

用法②:còn hơn の後ろを省略する形

会話の中では、文脈から比較対象(B)が明らかな場合、「còn hơn」以降が省略されたり、単に「thà… còn hơn」を文末に付け加えたりすることもあります。

例文:

Thà chậm một chút còn hơn (gặp tai nạn).
→ (事故に遭うよりは)少し遅れるほうがましだ。

⑤ Mua đắt một chút mà bền, còn hơn.
→ 少し高くても丈夫なものを買うほうが、ずっとましだよ。

ポイント

「thà」は話し手の主観的な感情や決意を強く込める言葉です。客観的な比較ではなく、「自分だったら絶対にこちらを選ぶ」というニュアンスが含まれます。

よく使われる組み合わせ 意味・ニュアンス
Thà là… 「いっそのこと〜なら」と感情を強める(用法①の「là」と同じ働き)
…còn hơn không 「(何もしない)よりはましだ」という定番表現

※「Thà… còn hơn」を使うときは、後半の「còn hơn」の後に「là」を入れて「còn hơn là」とすることもありますが、意味は変わりません。