ベトナム語の資格を取りたいけれど、どの試験を受ければいいのか迷っていませんか?この記事では、ベトナム語検定試験の主要3試験(VNS・ViLT・VTS)について、試験内容・レベル・申し込み方法まで徹底的に比較・解説します。
現在、ベトナム語の試験は主に「外国人向けのベトナム語能力枠組み(6段階)」に基づいて実施されています。この枠組みは欧州共通参照枠(CEFR)に準拠しており、A1〜C2の6レベルで能力を評価します。
ベトナム語検定試験の一覧比較
まずは主要なベトナム語試験を一覧で比較してみましょう。受験目的や居住地に合わせて最適な試験を選ぶことが大切です。
| 試験名称 / 証書 | 主な実施機関 | 主な対象者 |
| VNS(ベトナム国内試験) | 教育訓練省認可の各大学 | 留学生、ベトナムでの就労を希望する外国人労働者 |
| ViLT(実用ベトナム語検定) | 日本東南アジア言語普及交流協会(J-TAG) | 日本国内のベトナム語学習者 |
| VTS / iVPT(国際ベトナム語能力試験) | 国立成功大学(台湾) | 台湾・日本などの海外学習者 |
VNS(ベトナム国内試験)の試験内容と受験方法
VNS試験は、ベトナム教育訓練省の認可を受けた大学が実施するベトナム語能力試験です。日本のViLTやJLPTとは異なり、共通の1つの試験を受験し、得点に応じて1〜6級が判定される仕組みになっています。ベトナム国内での留学や就労を目指す方には必須の試験です。
VNSのレベル・級(bậc)とCEFR対応表
| レベル | 級(bậc) | CEFR相当 | 能力の目安 |
| 初級 | 1 & 2 | A1 & A2 | 自己紹介、買い物、日常の簡単なやり取りができる。 |
| 中級 | 3 & 4 | B1 & B2 | 独立した会話、レポート作成、複雑な文章の理解ができる。 |
| 上級 | 5 & 6 | C1 & C2 | 学術的・専門的な議論、柔軟な表現、文化への深い理解ができる。 |
VNSの採点方式と合格基準
採点方式:聞く・話す・読む・書くの4技能を各10点満点で採点。
✅ 合格基準:4技能の平均点で判定(0.5単位で四捨五入)。
- 平均3.5点以上:1級(A1)認定
- 平均5.5点以上:3級(B1)認定
- 平均8.5点以上:5級(C1)認定
VNSの試験構成(4技能評価)
VNS試験では以下の4技能が包括的に評価されます。
- リスニング(Nghe):初級から専門的な内容までの対話を聞き取り、理解する力を測定。
- リーディング(Đọc):文章・新聞記事・専門資料の読解力を評価。
- ライティング(Viết):手紙・報告書・小論文の作成能力を審査。
- スピーキング(Nói):試験官との直接対話、またはコンピュータを通じた口頭表現を評価。
VNSの試験日程と実施場所
主要な大学では年約6回(奇数月:1月・3月・5月・7月・9月・11月)試験が開催されています。
【ハノイ地区】
- ハノイ国家大学附属人文社会科学大学(USSH) – 336 Nguyen Trai, Thanh Xuan.
- ハノイ師範大学(HNUE) – 136 Xuan Thuy, Dich Vong Hau, Cau Giay.
- ハノイ大学(HANU) – Km 9 Nguyen Trai, Nam Tu Liem.
【ホーチミン地区】
- ホーチミン市国家大学附属人文社会科学大学(USSH-VNUHCM) – 10-12 Dinh Tien Hoang, District 1.
- ホーチミン市師範大学 – 280 An Dương Vương, District 5.
【中部地区】
- ダナン外国語大学 または フエ外国語大学
VNSの申し込み方法
VNS試験の申し込みは、以下のステップで進めます。
ステップ1:必要書類の準備
- 申込書:各大学のウェブサイトからダウンロード、または事務所で受け取り。
- 写真:4×6cmの写真2枚(6ヶ月以内に撮影)。
- 身分証明書:パスポートのコピー、または身分証/CCCD。
- 受験料:約1,200,000〜4,000,000 VNĐ(大学・在学生/学外生の区分により異なる)。
ステップ2:書類の提出
大学指定の受付窓口に直接、またはオンラインにて提出します。
ViLT(実用ベトナム語検定試験)の試験内容と受験方法
ViLT(実用ベトナム語技能検定試験)は、日本国内で受験できる最大規模のベトナム語試験です。主催は特定非営利活動法人 日本東南アジア言語普及交流協会(J-TAG)で、日本国内のベトナム語学習者にとって最もポピュラーな検定です。
ViLTの級とレベル(準6級〜1級の7段階)
ViLTは習熟度に合わせて準6級〜1級の7段階に分かれています。初心者から上級者まで自分のレベルに合った級を受験できます。なお、1級は現時点で受験者数の関係により実施されていません。
- 準6級:入門レベル。アルファベットや挨拶、ごく簡単な単語がわかる。
- 6級〜5級:初級レベル。日常の基礎的な会話や読み書きができる。
- 4級〜3級:中級レベル。一般的な話題について意見を述べたり、仕事で使える基礎力がつく。
- 2級〜1級:上級レベル。専門的な内容や、複雑なビジネスシーンにも対応可能。
ViLTの試験内容(3セクション構成)
ViLTは主に以下の3セクションで構成されています。スピーキング・ライティングの試験はありません。
- 語彙・文法:単語の意味や正しい文の構成を問う問題。
- 読解:短文から長文までの読み取り問題。
- リスニング:音声を聞き取って設問に答える問題。
ViLTの申し込みから受験までの流れ
ViLT試験の申し込みは、すべてオンラインで完結します。以下の流れで進めましょう。
- 公式サイトへアクセス:実用ベトナム語技能検定試験(ViLT)公式サイトの「受験申し込み」ページへ。
- 申し込みフォームの送信:氏名・連絡先・受験級・会場などを入力して送信。
※1つのメールアドレスにつき1名のみ申込可能。 - 受験料の振り込み:フォーム送信後、土日祝を除く3日以内に指定口座へ振り込み。期限を過ぎると自動キャンセル。
- 受験票の受け取り:試験の約1週間前にダウンロード用URLがメールで届きます。
- 受験票の印刷と写真貼付:A4サイズで印刷し、顔写真を貼り付けて当日持参。
ViLT試験当日の持ち物チェックリスト
忘れ物があると受験できない場合があります。事前に必ずチェックしておきましょう。
- 受験票(顔写真を貼ったもの)
- 顔写真付き身分証明書(マイナンバーカード、運転免許証、パスポートなど)
- 筆記用具(HBの鉛筆またはシャープペンシル、消しゴム)
- 時計(スマートウォッチ不可、音の出ないもの)
ViLTの試験会場と形式
- 試験会場:主に東京(高田馬場周辺)で開催。年1回、6月頃に実施。
- 試験形式:基本的にマークシート方式。
- 準6級〜5級:問題文は日本語、リスニングも日本語指示あり。
- 4級〜2級:問題文・リスニングともにすべてベトナム語。
VTS / iVPT(国際ベトナム語能力試験)の概要
VTS(Vietnamese Test System)は、台湾の国立成功大学(NCKU)が主催するベトナム語能力試験です。正式名称はiVPT(international Vietnamese Proficiency Test)とも呼ばれ、台湾を中心に海外でのベトナム語学習者を対象としています。日本では大阪大学と神田外語グループが運営に参加しており、東京・大阪で受験が可能です。
VTS / iVPTの特徴
- 台湾の国立成功大学(NCKU)が開発・運営する公式ベトナム語能力試験。
- 台湾・日本など海外在住のベトナム語学習者向けに設計。
- ベトナム語能力の国際標準(6段階枠組み・CEFR準拠)に基づいて評価。
- 日本では大阪大学箕面キャンパスと神田外語学院(東京)の2会場で受験可能。
- 近年、台湾国内のみならずアジア各地での受験機会が広がりつつあります。
VTS / iVPTの詳細情報
最新の試験日程・申し込み方法については、iVPT日本公式サイトまたは関連機関にお問い合わせください。台湾でベトナム語を学ぶ方や、国際的に認知された資格を取得したい方におすすめの試験です。
まとめ:あなたに合ったベトナム語検定試験の選び方
ベトナム語の検定試験は、受験する目的や場所によって最適な試験が異なります。
- ベトナム国内で留学・就労する方 → VNSがおすすめ。現地の大学で受験でき、ベトナム政府公認の資格です。
- 日本国内でベトナム語力を証明したい方 → ViLTがおすすめ。東京で受験でき、日本語での出題もあるため初心者も安心。
- 台湾や海外で国際的な資格を得たい方 → VTS(iVPT)がおすすめ。国際標準に基づいた評価が受けられます。日本では東京・大阪でも受験可能です。
どの試験もCEFRに準拠した枠組みで能力を評価するため、自分の目標や学習段階に合った試験を選んで、ぜひチャレンジしてみてください。
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